本研究では視覚・錯視の研究のために開発した(単純)かざぐるまフレームレット(新井仁之・新井しのぶ 2009, 2011)という調和解析の道具を用いて,ディープニューラルネット(NN)を幾つか構築した.また5文字の文字列傾斜錯視3万個と傾いてない5文字の文字列3万個を作ることにより,文字列傾斜錯視データセットを作成した.このうち70%を訓練用,10%を検証用,20%をテスト用データとして,上述のNNで文字列傾斜錯視の分類を行い,テスト用データに関して98%以上の正解率が得られた.本萌芽研究を発展させた調和解析的方法による錯視と深層学習研究に関する新たなテーマも得られた.
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