本研究の主題は、物体の変形の様子や、硬い柔らかいといった印象についてであり、誰もが手で触って確かめることができる性質である。薄い構造は、木々の葉っぱから卵の殻、折り紙、衣服、自動車の車体など、我々の身のまわりにあふれている。多くの場合、これらの構造はその目的にかなう機能性を備えており、その機能を実現するために適した力学特性を持っている。本研究は、そのような特性がいかにして材質とかたちから創発するのかを明らかにする。研究対象は「スナップ」や「かみばね」など親しみやすいものを含むが、得られた概念は一般的なものであり、身近な対象を深く理解する楽しみとともに、工業デザインへの潜在的な応用性を提供する。
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