近年、相対論的プラズマの磁気リコネクションは、パルサー磁気圏やマグネターなど宇宙物理で注目されている。そして、電子と陽電子の密度が異なる帯電したプラズマで満たされていると考えられている。本研究では、(1) 帯電プラズマの静電場を(人工的)重力で釣り合わせた平衡解、(2) 準中性プラズマのハリス平衡解をローレンツ変換して得られる帯電プラズマの平衡解、(3)準中性条件ではあるが電流を担うドリフト電流が相対論的速度で流れている平衡解の3つについて調べた。特に3番目のケースは、従来の予想とは異なり、リコネクションの成長が、ドリフト電流のローレンツ因子に逆比例して成長が抑制されることが明らかになった。
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