波長~30-60 μm 帯での天体観測は、天文学的に重要な窓であるにも関わらず、他の波長帯に比べて大きな遅れをとっている (未開拓な波長帯)。その理由は、未開拓波長帯に高感度かつ実用的な検出器がいまだに存在しないからである。 本研究では、赤外線検出素子の構造の刷新により、未開拓な波長帯に高い光感度を有する赤外線検出器の実現とその実用化に挑戦する。検出器の試作を行い、検出器を温度2 Kまで冷却し、光応答特性を評価した。その結果、未開拓波長帯における光感度は従来型検出器の未開拓波長帯でのそれよりも1桁程度高いことを実証できた。
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