本研究の目的は将来のX線天文衛星に向けて、軽量かつ解像度の良い新たな望遠鏡を開拓することである。日本独自のSi 基板を高温でプレス変形する手法で、本研究で世界で初めて本手法で円錐鏡を試作して、角度分解能で基板中央部で約30秒角という、一つの目標である<1分角を達成した。基板端では治具の噛み合わせが悪く改良を要するが、形状を改善した治具の製作にも企業の協力により成功しており、近い将来の衛星搭載に向けて大きな期待が持てる結果である。また Si 表面への原子層堆積法を用いた膜付けも世界に先駆けて行った。宇宙用だけでなく、X線レントゲンなどの医療や微量分析などの地上応用も可能と考えている。
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