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2023 年度 研究成果報告書

磁性細菌による自然残留磁化-再現実験と天然試料分析から古地磁気記録の信頼性に迫る

研究課題

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研究課題/領域番号 18K18789
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
研究機関高知大学

研究代表者

山本 裕二  高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 教授 (00452699)

研究分担者 諸野 祐樹  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 上席研究員 (30421845)
山崎 俊嗣  東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (80344125)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2024-03-31
キーワード磁性細菌 / 残留磁化 / 古地磁気強度
研究成果の概要

磁性細菌の細胞を用いて,「堆積物形成初期」を模したアナログ実験により磁気測定用試料群を作製し,獲得された自然残留磁化(NRM)の性質や,古地球磁場強度相対値(RPI)指標について考察した。印可磁場に対して細胞群を高効率で配向させた試料群では,NRM強度は印加磁場強度の増加に伴ってtanh関数に従って非直線的に増加した。一方,低効率で配向させた試料群では,NRM強度は印加磁場強度の増加に伴って直線的に増加した。RPI指標も,実際の天然の海底堆積物から報告されている値に近づく傾向を示すなど,生物源磁鉄鉱の磁化獲得メカニズムには,初期堆積後の生物擾乱過程などが重要である可能性が示唆された。

自由記述の分野

古地磁気学・岩石磁気学

研究成果の学術的意義や社会的意義

地球システム進化を探るうえで,海底堆積物のNRMから推定できる古地球磁場の情報は重要である。このNRMは,磁性細菌に起源をもつ生物源磁鉄鉱にも担われているが,NRMの獲得過程や,獲得されるNRMの性質については未解明の部分が多い。本研究では,実際に磁性細菌の細胞を用いて,生物源磁鉄鉱がNRMを獲得する過程のアナログ実験と磁気分析を行い,獲得される残留磁化の性質を検討した。その結果,改めて,実際の天然堆積物のNRM獲得過程では,生物の活動によって磁性粒子が擾乱される過程が重要であることが認識されるなど,信頼性の高い古地球磁場情報の推定に資する成果が得られた。

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公開日: 2025-01-30  

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