(1)複数種類の添加剤および基油について検討するためのユニバーサルな方法論を確立については,油性剤の研究に加えて極圧剤の研究を行い,複数種類の添加剤および基油について検討するためのユニバーサルな方法論を確立については,リン系極圧剤と硫黄系に関して更なる結果を得た通常は水中において議論されるコロイド学の方法が,油中においては異なること,油中におけるコロイド学の創成が必要であることを示した. (2)金属面との相互作用の詳細検討のための反応力場を用いた化学吸着プロセス手法については,金属面との相互作用の詳細検討のための反応力場を用いた化学吸着プロセス手法については,昨年度開始した反応力場を用いたリン系極圧剤に加えて硫黄系の鉄表面への吸着プロセスに関する分子動力学解析をさらに詳細解析を行い,吸着する部位によるダイナミクスの違いや,分子内における電荷分布の変化の違いが明らかとなった. (3)吸着ダイナミクスの理解のための解析手法の深化,については,(2) の化学反応を伴う系に関して,固体表面の電荷移動,吸着分子の分極率の変化に関する解析,吸着部位の解析,配向の解析など,新規解析手法を提案し,基油も含む現象に拡張するなど更に多くの系に展開した. (4)連携研究グループから提供された実験結果に対応する大規模実証計算,については,(1)(2) の極圧剤に関しては,実験結果と照合した解析を実施し,少なくとも定性的に実験結果を再現することに成功した. (5)MIによるオイルと添加剤の最適組成の探索,と併せて有機系ソフトマターのMI の適用性について検証を実施し,パーシステント・ホモロジーに着目した研究を,さらに界面系に適用した.
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