研究課題
医療福祉機器の製作や高質感製品の創出では、手触りだけで形状・質感を知覚できるロボットハンド技術が21世紀の高齢化社会と製品の高品質化に強く求められている。しかし、手による医療福祉行為や触覚品質の評価は医者・職人の経験や主観的手触り感覚の判断に頼っているのが現状で、形状・質感を知覚できるロボットハンド技術はまだ確立されていない。本研究では,申請者らがこれまでに得た触覚認知脳機能に関する知見と応用成果を発展させて、空気圧制御と圧電素子を用いてfMRI高磁場環境で使用できる高精度触覚刺激装置と高解像度脳画像取得手法を研究開発した。独自製作の高空間分解能と高精度の触覚実験装置を用いて認知心理学実験、EEG実験とfMRI実験による手触り感覚の脳機能マッピング実験を実施した。異なる波形状の基盤の上に密度の異なる凸点を用いてそれぞれ触覚のグローバルとローカルの情報を提示して、fMRIによる脳内触覚皮質の活動を定量的に測定・解析した。さらに、指先による長さと形状の知覚特性を測定し、手触り感覚の脳内活動結果と合わせて、形状・質感を知覚できるロボットハンドへの適用方針を提案している。本研究による得られた関連成果は英文雑誌論文4件(Applied Sciences 1件、SAGE Open 1件、Perception 1件、Frontiers in Psychology 1件)と国内外の学会発表7件などの実績を公表している。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件)
Frontiers in Psychology
巻: 12 ページ: -
10.3389/fpsyg.2021.674456
Applied Sciences
巻: 11 ページ: 7049~7049
10.3390/app11157049
SAGE Open
巻: 11 ページ: -
10.1177/21582440211031549
Perception
巻: 50 ページ: 917~932
10.1177/03010066211052943