研究課題
挑戦的研究(萌芽)
振動で動力を伝達でき,環境の負荷に応じて減速比が変化する無段変速機を開発することを目的とする.振動により動力を伝達できるため,これまで動力伝達が困難であった場所にも動力伝達できる.この変速機の構造はシンプルであり,雌ねじとそれよりも少し外径が小さい雄ねじによって構成される.製作した本機構の大きさは直径3㎜,長さ10㎜の円筒に収まるものである.また,質量は約0.3gである.230Hzの振動で1.0㎜/sの直線運動を行うことに成功した.
ロボティクス
モノを動かすことは機械の大きな使命の一つである.工場では機械がモノを動かし加工し,組み立て,運ぶ.人間社会では車,飛行機,電車,家電,医療機器,検査機器に及ぶまで,機械がモノを動かしている.新たなモノを動かす方法が創出されれば,この機械の分野にイノベーションが起こるであろう.しかし,歯車,ワイヤなどを用いる方法の組み合わせによる動力伝達方法では,動力伝達可能な範囲は限定的である.そこで本研究では従来とは異なる動力伝達方式として振動により動力を伝達する機構を提案しその機構を検証した.