研究課題/領域番号 |
18K18865
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
清水 孝一 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授(任期付) (30125322)
|
研究分担者 |
加藤 祐次 北海道大学, 情報科学研究院, 助教 (50261582)
北間 正崇 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (50285516)
浪田 健 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (10571250)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
|
キーワード | 位相共役波 / 位相共役光 / 時間反転 / 光散乱 / 光伝搬 / ホログラム / 空間光変調器 / 輸送方程式 |
研究成果の概要 |
無侵襲生体内部分光をめざし、位相共役波による時間反転という新原理を新たに導入することにより、これまで実現が困難であった拡散性散乱体内部局所領域の選択的吸収計測法の開発を図った。つまり、強散乱体通過後でもボケのない透視像を得ることにより、局所領域の選択的吸収計測を可能とした。2年間の研究を通し、次の成果を得た。 (1)位相共役光生成方法を考案、 (2)時間反転現象実験システムを開発・改良、 (3)提案原理による散乱抑制能を評価、 (4)散乱抑制能が散乱媒質の吸収特性変化に影響されないことを確認、 (5)光源コヒーレンス長の増大により散乱抑制能を向上、 (6)生体組織への適用可能性を実証
|
自由記述の分野 |
生体医工学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、これまで不可能と考えられてきた強散乱体内部の局所領域分光が可能なことが、具体的に示された。これにより、従来の分光学の常識に新たな一頁を開くことができる。例えば、透過光の得られない拡散性散乱体の内部であっても、表面からの光が届く限り、内部局所領域を特定した分光が可能となる。またその成果は、本研究で直接応用をめざす生体の無侵襲生理情報計測に利用される。例えば、介在組織の影響でこれまで実用精度が得られなかった無侵襲血糖値計測や、体表からの肝(腎・膵)機能検査、脳内梗塞(出血)部位の実時間連続分光などが実現される。さらに提案手法の基本原理は、生体以外の分野へも多くの応用が考えられる。
|