電子素子として求められるメモリー機能は,無くてはならない。従来の半導体素子では、無機材料で構成されているために、素子作製工程での印加温度は通常基板となるSiの限界温度付近までである。しかしながら、昨今のフレキシブルエレクトロニクスでは、基板は有機ポリマーであり、200℃程度が限界であり、従来の無機材料が使えない。このため、有機膜強誘電膜での強誘電メモリー素子実現に期待されて、研究されている。強誘電特性を得るために100nm程度の厚膜を使うことが一般的であるが、P(VDF-TrFE)膜は成膜制御が難しく、膜厚がばらつき、局所的な特性分布が大きい。本研究では、ナノ膜での機能化の発現を実証出来た。
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