グラウンドアンカー(以下、アンカー)は、自然斜面や切土、構造物等の安定化を図る目的で用いられる。アンカーおよび地盤の安定性を評価するためには、アンカーに作用している現状での緊張力を確認しなければならない。アンカーの残存緊張力は、リフトオフ試験や荷重計等で確認できるが、数多くのアンカーを、長期的・定期的に計測することは、費用面及び安全対策上困難である。本研究では、こうした課題を解決するために、模型実験と現場実証試験を通し、振動法を用いた新しい非破 壊計測方法を提案した。その結果、ある程度の精度で、さまざまな定着タイプのアンカーの残存緊張力を推定することが可能となった。
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