研究課題
挑戦的研究(萌芽)
膜分離活性汚泥法は、既存の標準活性汚泥方と比較して極めて高度な処理水を得られる一方で、膜の目詰まりが課題となっている。本研究では、低温で膜ファウリング物質を分解しうる菌を探索することを目的として研究を実施した。低温で馴致した汚泥から、バイオポリマーを基質として利用する細菌を単離することに成功し、中温時とは全くことなる細菌が低温時に活動することが明らかとなった。また、低温時にこれらの細菌が活動することで、膜ファウリングが抑制できることも確認した。
用排水処理
低温で活性化する細菌を発見し、その細菌がバイオポリマーを分解する酵素を生成することが明らかとなった。この酵素は、膜を洗浄する際に有効となることから、従来の次亜塩素酸や硫酸のように膜を薬品により傷つける心配なく、洗浄が可能となる。膜交換の頻度を伸ばせる可能性があることから、膜分離活性汚泥法の維持管理費用を大幅に低減できる可能性が示された。