研究課題/領域番号 |
18K18896
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
鳴海 大典 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (80314368)
|
研究分担者 |
大塚 彩美 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 講師(任期付) (80830603)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
|
キーワード | 省エネルギー / 行動変容 / 価値観 / エネルギー意識 / 低炭素社会 / ライフスタイル / 理論化 |
研究成果の概要 |
本研究では価値観や意識など本来ライフスタイルに内包される心理的な要因が省エネルギー行動/エネルギー消費に対して与える影響を多面的に検討した。その結果、1)首都圏在住の居住者を対象に行った調査では日本人に多い自然や周囲を慮る社会的志向性の価値観は行動意図の形成に貢献しているが、実際の行動になると影響が弱まること、2)地域活動への参加などが省エネ行動の直接的なきっかけとなること、3)首都圏において地域活動などに参加する人は、オープンで主体的に考える「変化への開放性」価値を持つ傾向にあるが、全体では少数派であること、4)地域への愛着などは新電力への切替の検討への影響も示唆されることを明らかにした。
|
自由記述の分野 |
建築環境工学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
省エネルギー推進研究において人々の深層価値観の影響を社会心理学等の理論を用いて検討をした点そのものが本研究の学術的意義の一つである。これまで従来重視されてきた情報提供は十分に人々に浸透し、特に社会的価値観を持つ人々に対して有効だったことを明らかにした。一方で、行動意図と実際の行動の乖離を埋めるには、自主的に考え行動する[変化への開放性]価値観の醸成が重要であり、特にこれは地域やコミュニティとの関連があることを示した。すなわち、これからの低炭素/脱炭素社会の構築に向け、地域との関連で考え、行動できる人づくりのための環境教育や環境政策のあり方に対する提示ができたことが本研究の社会的意義だと考える。
|