糖類はバイオマス由来の基幹化合物であり、糖類を直接かつ高選択的に有用化学品に変換する技術の開発が強く望まれている。本研究により開発された技術は、糖類の水酸基を保護することなく、直接かつ一段で有用化合物であるジデオキシ不飽和糖を生成できるものであり、これまでの、多段階合成に比べ、廃棄物、エネルギー、コストを削減できる手法と考えられ、また、生成したジデオキシ糖を加水分解、水素化することで、キラルポリオールに変換したり、不飽和結合を官能基変換したりすることが可能であると考えらえる。今後、更なる触媒性能の向上、基質の適用範囲の拡大により、実用化が強く期待される。
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