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2018 年度 実施状況報告書

人工微小構造体への運動機能の付与と集団運動の制御

研究課題

研究課題/領域番号 18K18968
研究機関筑波大学

研究代表者

鈴木 博章  筑波大学, 数理物質系, 教授 (20282337)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワードマイクロモータ / 微小電極 / 電位 / ビーズ / 集団運動
研究実績の概要

研究代表者らは、これまで過酸化水素等を燃料として自律的に運動する様々なマイクロモータの研究を進めてきた。これらの研究では、単一のモータの挙動解析に重点を置いてきたが、本研究ではこれを発展させ、さまざまな表面修飾を施したビーズ状構造体に集団運動を行わせ、自己組織化を自在に制御することを目指している。まず、微細加工により、10 μm程度の微小電極を有するセルをフォトリソグラフィーにより作製した。ここに表面に正負の電荷を有するポリスチレンビーズおよび銀/塩化銀電極を導入して微小電極(金)に電位を印加してその近傍に電位勾配を形成し、それに伴うビーズの集団の運動を観察した。その結果、電位、ビーズの表面電荷の正負に応じて、ビーズ集団が電極に集合したり、ここから遠ざかる様子が確認された。また、これをもとに、複数の微小電極に順次電位を印加することにより、ビーズ集団を電極間で順次移動させることも試みたが、現時点では成功していない。現在、電極サイズ、電極間距離を小さくしたデバイスを作製し、実験を試みている。また、電極反応により金属を溶解し、それにともなう生成物の濃度勾配に沿っての拡散泳動によるビーズ集団の運動も観察した。これについても、現時点では期待された運動は確認されていない。微小電極のサイズを小さくすることにより、その効果がより顕著に現れることを狙い、実験を継続している。また、これらとマイクルフルイディクスを組み合わせ、順次電極上に異なる表面修飾を施したビーズを輸送し、自己組織化を行うデバイスを作製し、実験を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

この課題に関する結果は出ていて進んではいるが、共同で研究を進めていた学生が諸般の事情により昨年12月から対応できなくなった。新年度開始とともに、新しい学生で研究グループを再編して、再スタートしている。

今後の研究の推進方策

2019年度はマイクロフルイディクスの手法と組み合わせた自己組織化の制御について取り組む。

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公開日: 2019-12-27  

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