本研究はStranoら2010年に発見した熱力波を発電原理とし、大きな出力電圧を発生することができる新規発電デバイスを開発する。Stranoらが得た20 mVよりも50倍大きい1.0 Vを発生させる熱力波デバイスの作製に成功した。発電特性を調べたたところ、炭素質量あたりの発電量が0.0035 J/gであった。NaH2PO4やNa2SO4 をグラファイト充填層に混合して燃焼し、あらかじめ結晶(石英管内の蒸着膜)を作っておくことが発電量を確実にえるには有効であることも分かった。燃焼中に残留するグラファイト粉の充填状態も発電の経時変化に大きな変化を与えることが分かった。
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