今回のマイクロ流路デバイス開発において、大腸菌に熱耐性を与えるために必要となる進化の要素機能の開発を行った。今回開発した要素機能を接続し、複数回のサイクルを回すことで、大腸菌に熱耐性を与えることが可能となると考える。大腸菌の有機物生産において、発熱に対して有機物生産効率が低下することを防ぐための冷却コストが有機物価格を引き上げる一つの原因となっているため、高温でも有機物生産効率が低下しない大腸菌を作り出すことは重要である。今回、熱耐性を獲得できれば、他のパラメータに対しても進化サイクルを回すことが可能となるため、多岐にわたる選択圧を選ぶことで、様々なパラメータに対する高耐性大腸菌を作り出せる。
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