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2018 年度 実績報告書

自己組織化有機ナノシートを用いる有機スーパーキャパシタ開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K19000
研究機関京都大学

研究代表者

木村 俊作  京都大学, 工学研究科, 教授 (80150324)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2019-03-31
キーワード自己組織化単分子膜 / ナノシート / スーパーキャパシタ / ペプチド / 表面電位 / 誘電体
研究実績の概要

ペプチドナノシートを分子集合体で調製するため、ポリサルコシンと(Leu-Aib)の繰り返しを6回有する疎水性ヘリックスペプチドとのブロック共重合体を3種類合成した。ヘリックス部がD体(SDM)とL体(SLM)、およびL体にD-pi-A官能基を結合したペプチド(SOLDA)である。DOLDA/SLM/SDM(30/20/50)の混合物をエタノール10%水溶液中にインジェクションし、50℃で1時間加熱することで、5ミクロン程度のサイズのナノシートを調製できることが明らかとなった。ナノシートは平面性が高く、D体とL体とのステレオコンプレクス形成が分子集合体の疎水性部構築のドライビングフォースとなっていると考えられる。このナノシートを金基板に置き、対極に水銀を用いてキャパシタ測定を行ったが、アマルガム生成のため定量的な値を得ることができなかった。そこで、カーボン電極を用い、ポリ乳酸の厚さ100nm以下の薄膜を隔ててナノシートを置き、水銀電極を用いてキャパシタ測定を行ったところ、再現性のあるデータの取れることが明らかとなった。さらに、KFMを用いたナノシートの表面電位測定を行ったところ、ナノシートからポリサルコシン部位を光照射切断することにより、D-pi-A部位に基づくと考えられる表面電位形成を確認することができた。これらの結果から、分子レベルでの超薄膜化によるキャパシタの増大、さらには、D-pi-A化合物のシート表面への導入による擬電気二重層による表面電位形成、などを確認でき、スーパーキャパシタ調製への道筋を示すことができた。

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公開日: 2019-12-27  

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