脳のような極めて複雑なシステムの理解には,システム全体から構成要素へと階層的に落とし込めていく還元論的アプローチと,個々の構成要素を階層的に積み上げていくことでシステム全体を組み上げる構成論的アプローチの2通りが採られる。本研究では,後者のスタンスに基づき,(1)表面近傍に配列形成したNVセンターと細胞パターニングとの融合による神経細胞の自発発火パターンの長期計測を可能にする方法論の構築,および,(2)神経細胞どうしの接続を制御し,単一または少数個の実神経細胞回路の再構成とその発火パターンの解析を実験と理論の双方から検討することを目的として本研究を進めた。
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