申請者らはOff-Focus結像系を用いたクライオ蛍光顕微鏡によって、色素1分子の三次元位置を<1 nmの標準誤差で決定することに成功した。しかし、Off-Focus系は背景光に弱いため、細胞のような背景光が高い系には不向きであることが分かってきた。そこで、本課題では、高い背景光除去能力を持ちなが ら、ナノメールの精度で三次元位置決定ができるMulti-Focus結像系を開発することを目標とした。その結果、色素の三次元位置を1 nmの精度で決定することに成功した。これは理論値の1.5倍の精度であり、ほぼ理論通りと言える。
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