特定の細胞膜レセプターの活性を近赤外光により操作する新たな分析法を開発した.近赤外光を吸収し青色光を放出するアップコンバージョン粒子(LNP)をマウス肝臓に滞留させることに成功した.一方,青色光で操作可能な細胞膜リセプターを独自に開発し,マウス肝臓にアデノウィルスを用いて発現させた.マウス腹部に近赤外光を照射したところ,近赤外光を吸収したLNPが肝臓内で青色光を放出し,細胞膜リセプター活性を上昇させることができた.さらに細胞内シグナルのリン酸化活性の上昇が確認できたことから,マウス個体内の細胞膜リセプター活性を非侵襲的に近赤外光で操作する新たな基盤技術を確立できた.
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