タンパク質や核酸と小分子間の複合体形成過程の検出と解析は、基礎科学的観点からだけでなく、新規高効率生体機能制御材料開発の観点からも重要な研究テーマである。高効率で精度の高い分子開発には、複合体形成過程の動的挙動の直接的観察と解析が極めて重要であると考えられている。従来、動的挙動の直接的観察と解析には種々の時間分解スペクトル測定が適用されているが、特に円二色性(CD)スペクトル測定は、構造変化の動的挙動を高感度で検出可能で重用されてきた。しかし、S/N向上と時間分解能の向上が待望されてきた。 本研究では、楕円偏光を用いる新規検出法を検討し、高感度かつ高時間分解測定法としての展開に成功した。
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