シロイヌナズナの早期開花を促す化合物、キウイの花芽形成を2ヶ月で誘導する化合物など、いくつかの化合物を得た。木本植物には、発芽してから数ヶ月~数年は花を咲かせない「幼若期」が存在する。例えば、キウイは、発芽後およそ5年を経て樹高が2 m程度になるまで花芽をつけない。こうした植物において、わずか2ヶ月で花芽形成を誘導する化合物は、極めて興味深い。この化合物は、他の果樹においても同様に2ヶ月で花芽形成を誘導する活性を示しており、幅広い植物に応用可能と考えられる。本成果は、これまで数十年から百年単位でなされてきた樹木の品種改良が、わずか数年程度で実現できる可能性を示している。
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