研究課題
挑戦的研究(萌芽)
細胞外膜小胞高生産性細菌 Shewanella vesiculosa HM13 の膜小胞主要積荷タンパク質が、Ⅱ型タンパク質分泌装置に類似した装置によって細胞外に輸送され、膜小胞表層の多糖との相互作用によって膜小胞に積み込まれることを見いだした。また、膜小胞の主要なリポオリゴ糖の構造を明らかにした。さらに、膜小胞の生産制御に関与するセンサータンパク質ホモログを同定した。
分子微生物科学
細菌が細胞外に分泌生産する膜小胞は、細菌間や細菌-宿主間のコミュニケーション、環境中の栄養素利用、病原性細菌の病原性発現などを担うことから、近年、大きな注目を集めている。本研究は、そのような膜小胞の生産機構の一端を明らかにした点で意義深い。また、膜小胞に任意のタンパク質を積み込むことで機能性膜小胞を作るための基盤となる知見を与えるものであり、応用面でも意義深い。