ウイロイドは約250~430ヌクレオチドの環状1本鎖RNA病原体で、作物の矮化、葉巻、果実障害などの原因になる。近年、野菜・花卉類を中心に、特定重要病害指定のポスピウイロイドが世界中に流行し、国際植物検疫上の重大な懸念材料となっている。国内外の育苗・採種現場ではPCR法などの高感度遺伝子検出法が診断に利用されるが、簡便により効率よく検出する新技術の開発が求められている。本研究で開発したアプタマーはウイロイドの診断・防除薬に利用できるだけでなく、その検出・診断技術を一般化して体系化して公表することは、現在世界中の採種・育苗現場及び植物検疫の最前線で課題となっている問題の解決に貢献するものである。
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