数種の異なるさび病菌乾燥標本から様々なDNA抽出手法を試みた。その結果、既存の方法 では十分な破砕効果が得られず、全ガラス製ホモジナイザーでのみ冬胞子の破砕が可能であることが判明した。従って、供試試料が十分量でない場合は本研究の対象としては難度が高く、実施は困難であると思われた。核酸試料を分析したところ、20kb以下の断片化したDNAが殆どであることが判明した。エフェクター評価系としてのアグロバクテリウムによる一過性発現系については、発光レポーターを用いた実験系の最適化と、導入効率を向上させる新規生理活性物質の添加により既存の系と比較して3倍程度の効率で実施可能な方法を見いだすことが出来た。
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