研究課題/領域番号 |
18K19243
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
澤内 大輔 北海道大学, 農学研究院, 講師 (90550450)
|
研究分担者 |
山本 康貴 北海道大学, 農学研究院, 教授 (90191452)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
|
キーワード | 農業政策 / 農業環境政策 |
研究実績の概要 |
地球温暖化への対策や持続可能な資源管理など、近年、農山村においても環境・資源の保全に対するニーズが高まってきている。本研究では、これまでの我が国の農業環境政策には見られない新たな政策デザインを検討することを目的としている。本年度は、昨年度に引き続き、我が国の農業統計の個票を用いて、これまでに実施されてきた我が国の農業政策の各種効果の検証を試みた。具体的には、農業所得に対する補助金が、農業所得の公平性を向上させるか、農業所得の安定性を向上させるか、農業生産の生産性を向上させるか、といったリサーチクエスチョンを設定し、我が国農業政策の効果の検証を試みた。 これらの課題解明のため、農業統計の個票を入手し、計量経済学的な手法により分析した。類似の先行研究を実施している研究者(イタリア・Tuscia大学教授)と共同研究を開始し、その成果を、国際学会で口頭報告したうえで、論文を2報に取りまとめ、学会誌に投稿した。これまでに投稿した論文は、1本が学術雑誌に掲載され、そのほか審査中となっている論文が複数ある。また、日本人の自然環境に対する意識を明らかにするためにweb調査を実施し、環境心理学分野で利用されている指標を用いた分析結果を学会にて口頭報告した。一方で、研究代表者の海外研究期間での国際共同研究、当初予定していた海外の研究者を招聘してのシンポジウム、web調査などは年度内には実施できず、次年度に持ち越すこととなった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
投稿論文が学術雑誌に掲載されるなどの進捗が見られたが、研究代表者の海外研究期間での国際共同研究、海外の研究者を招聘してのシンポジウム、web調査などは年度内に完了することができなかった。研究期間を延長し、実施予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
我が国農業政策の諸効果の検証結果を論文として取りまとめており、学術雑誌への掲載が期待される。また、我が国農業環境政策が環境に及ぼした影響の検証も国内外の研究者の協力を得て実施する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は、新型コロナウィルス感染症の影響で、在外研究の中止、海外からの研究者招へいの中止したこと、予備調査の結果、本調査の実施計画を再考する必要が生じたため、次年度使用額が発生した。 2020年度中に達成できなかった研究課題は、2021年度に実施し研究を完了する予定である。
|