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2018 年度 実施状況報告書

雷撃の衝撃波による椎茸発生メカニズム解明と栽培促進技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18K19251
研究機関日本工業大学

研究代表者

清水 博幸  日本工業大学, 基幹工学部, 助教 (40337514)

研究分担者 平栗 健史  日本工業大学, 基幹工学部, 教授 (90582817)
木許 雅則  日本工業大学, 基幹工学部, 准教授 (80315126)
大田 健紘  日本工業大学, 基幹工学部, 助教 (50511911)
進藤 卓也  日本工業大学, 基幹工学部, 助教 (90749110)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2021-03-31
キーワード椎茸栽培 / 衝撃波 / インパルス電圧
研究実績の概要

本研究は,雷撃時の衝撃波による椎茸発生のメカニズムの解明と栽培促進技術の向上を目的とし,第1段階「先行研究の再現性確認」と第2段階「衝撃波による効果とメカニズム解明」に分けて検討を進めている.
2018年度は,これまでの研究結果をベースとして,先行研究で得られた結果との再現性確認を行った.この先行研究の再現性確認では,椎茸の菌を植菌をした榾木に対し,インパルス電圧発生装置により発生させた高電圧を直撃させることなく印加し,無印加の榾木と雷撃に曝した榾木とで比較を行うものである.これまで,榾木に直接電気的な刺激を与える方法による報告もあるが,自然界で発生する雷が榾木に直撃する可能性は極めて低く,自然界で想定される状況を模擬するため,本研究では,榾木へ直撃をさせず,雷撃は電極に印加させ,その周囲に榾木を設置する方法により,実験を行った.
その結果,無印加のケースと雷撃に曝すケースを比較すると,椎茸の成長速度が著しく早くなるとともに,収量も約2倍を示した.また,椎茸の傘直径が規定サイズ(50mm)に達する本数についても,雷撃に曝すケースでは多い傾向を示した.この傾向は,先行研究での傾向と同様であることを確認した.
以上の第1段階において,先行研究との再現性が概ね確認できたため,雷撃時に発生する衝撃波がシイタケの発生促進に影響を与えているとの仮説を導き出した.そして,雷撃時に発生する衝撃波を模擬し,これと同等のレベル(音圧,周波数など)の音波を作り出す音波システムの構築に着手をしている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在までの研究進捗状況は,概ね計画通りに進行している.2018年度では先行研究との再現性確認に重点を置いて研究を遂行した.研究分担者とも定期的に打合せをし,進捗報告,実験データの吟味,研究の進め方について検討をしている.
椎茸の榾木へ雷撃を直撃させることなく印加しても,椎茸の成長促進に大きな効果があることが確認できた.この内容について,査読付き論文化をするための実験結果の取得ができたため,現在,鋭意データの精査や検討を行っている.
また,音波システムの構築に着手し,雷撃時の衝撃波の収録およびスピーカによる再現を試みた.予備実験をいくつかの条件で行っており,現在はこのデータの精査や実験条件の見直しを行っている.

今後の研究の推進方策

2018年度では,第2段階での重要なポイントとなる音波システムの構築に着手をしたところである.この音波システムは,雷撃時に発生する衝撃波を録音し,スピーカで再現可能な音圧,周波数を発生させるものである.次年度は,この音波システムを用いて榾木に照射し,仮説である衝撃波による効果の検証や最適条件を求める予定である.これにより,仮説として立てた衝撃波による椎茸への成長促進効果の詳細な検討を行うとともに,促進されるメカニズムの解明についても検討を予定している.

次年度使用額が生じた理由

2018年度では,主に椎茸の榾木を購入する予定として物品費に計上していたが,2019年度に購入予定の音波システムの導入を早めたため,使用額に差が生じた.
2019年度は,榾木の購入や音波システムを構築する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 雷の衝撃波による椎茸発生促進効果の検討2019

    • 著者名/発表者名
      星野 祐希,進藤 卓也,清水 博幸,大田 健紘,木許 雅則,平栗 健史
    • 学会等名
      第22回電気学会埼玉支所研究発表会

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公開日: 2019-12-27  

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