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2019 年度 研究成果報告書

新しいウシ凍結精液技術の開発に向けた子宮内の精子認識と炎症反応メカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18K19259
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
研究機関帯広畜産大学

研究代表者

宮本 明夫  帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (10192767)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワードウシ / 子宮 / 人工授精 / 精子 / 炎症
研究成果の概要

本研究は2年間の計画で、凍結精液の子宮内免疫応答を模倣した新規バイオアッセイを活用し、受胎率向上に向けて炎症を緩和する低刺激性の人工授精溶液の開発基盤を示すことを目的として、1)子宮上皮細胞の精子認識機構の解明とその抑制、2)精液希釈液の再評価とX/Y分離精子への応用、の実証を目指した。1)ウシ子宮小片の器官培養系を確立してビデオ観察を含む視覚的証拠を収集し、精子は子宮腺に侵入して腺内TLR2を介して組織全体の炎症性の遺伝子群を誘導することを発見した。これは生体モデルで人工授精直後に観察した子宮内で起こる炎症反応の最初のスイッチであることが示唆された。2)は方法の安定性が得られずに断念した。

自由記述の分野

動物生産科学(家畜繁殖学)

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、ウシ子宮内免疫環境は、授精された精子によって強いTh1型(炎症性)に誘導され、そのセンシングには病原体認識と同様のTLR2/4が活用されている事実を世界で初めて実験的に示した。特にウシ子宮小片のビデオ観察を含むex-vivo新規器官培養系を確立して、視覚的に精子と子宮の相互作用のダイナミクスを初めて示したことは、ウシ人工授精の分野に重要な科学情報を示した。さらに、生体モデルで人工授精直後の子宮内免疫応答の動態をリアルタイムで観察する方法を確立できたので、今後の受胎率向上に向けた生体レベルの子宮内TLR2刺激による母体免疫活性化への道筋が初めて示された。

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公開日: 2021-02-19  

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