研究課題/領域番号 |
18K19301
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
楯 真一 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 教授 (20216998)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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キーワード | FIB-SEM / クロマチン構造 / 分裂酵母 / 電子顕微鏡 |
研究成果の概要 |
遺伝情報物質DNAは,ヒストンタンパク質との複合体であるヌクレオソームが数珠状に連なったクロマチン繊維として細胞核内に周密に格納される.核内の格納されたクロマチンは,一定の形を保っているわけではなく,遺伝情報を読み出す際にダイナミックに立体構造を変化させる.逆に,核内クロマチン立体構造ダイナミクスが遺伝情報制御に関わる.しかし,核内クロマチンの立体構造をナノスケールで観測する技術はなく,核内クロマチン立体構造と遺伝情報制御の相関についは十分に理解されていない.本研究では,FIB-SEMを用いて核内クロマチン立体構造をナノスケールで観測する技術を構築し,核内遺伝情報の新たな機構を明らかにする.
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自由記述の分野 |
構造生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞の遺伝情報制御機構の解明は,ガンなど疾病発症機構や細胞の分化制御機構の理解につながる細胞生物学の中心的なテーマである.分子生物学は,DNAとタンパク質の局所的な相互作用を明らかにしてきた.一方で,最近の研究は,核内で遺伝情報を保持する「クロマチン」構造が,局所の分子間相互作用を調節する機構の存在を示唆している.しかし,核内クロマチン全体の立体構造を観測する技術が無いため研究されていない.私達は核内クロマチンの3次元構造を明らかにする電子顕微鏡技術を構築した.この技術により,クロマチン全体の構造変化による遺伝情報制御機構を解明する新たな細胞生物学研究が可能になる.
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