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2019 年度 実績報告書

DNAザイム、固相化DNAプローブ、質量分析を併用した長鎖RNA分析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K19302
研究機関愛媛大学

研究代表者

堀 弘幸  愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (20256960)

研究分担者 横川 隆志  岐阜大学, 工学部, 教授 (90242304)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワード酵素 / 核酸 / タンパク質
研究実績の概要

本研究は、修飾ヌクレオシドレベルで配列決定が難しい長鎖non-coding RNAをDNAzyme処理により断片化し、そのRNA断片を固相化DNAプローブ法を用いて精製すれば、質量分析により、直接的に配列決定を行なえるのではないかというアイデアの可否を検証しようとしたものです。
まず、固相化DNAプローブ法で、どのくらいの長さのRNAがどれぐらいあれば、精製できるか調べました。その結果、短いnon-coding RNAのtRNAと全く同じ方法で、transfer-messenger RNA (tmRNA, 349 nt)や16S rRNA (1544 nt)が精製できることが確認できました。16S rRNAが精製できたことから、相当の長さのRNAも固相化DNAプローブ法を応用できることが判りました。また、tmRNAが精製できたことから、tRNAよりもはるかに細胞内の存在量が少ないRNAにも応用可能であることも判りました。ちなみに、我々は高度好熱菌のtmRNAを精製しましたが、これは好熱菌から天然のtmRNAを精製した世界で初の事例となりました。
次いで、16S rRNAを実験材料に、DNAzyme切断の条件を検討しました。その結果、8-17 DNAzymeが効率よくRNAを切断できること、そのマグネシウムイオンの要求濃度は2~20 mMであること、サーマルサイクラーを用いて変性、アニーリング、切断のサイクルを繰り返すことによって収量を上昇させることができることなどを見出しました。
最後に、こうして得たRNA断片を質量分析により、修飾ヌクレオシドレベルで分析できることを確認しました。今後、この手法と既存の方法を組み合わせることにより、長鎖non-coding RNAの分析の効率化を図ることが期待できます。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Application of solid-phase DNA probe method with cleavage by deoxyribozyme for analysis of long non-coding RNAs2020

    • 著者名/発表者名
      Arakawa, S., Kamizaki, K., Kuwana, Y., Kataoka, N., Naoe, C., Takemoto, C., Yokogawa, T., and Hori, H.
    • 雑誌名

      Journal of Biochemistry

      巻: in press ページ: in press

    • 査読あり
  • [学会発表] デオキシリボザイムと固相化DNAプローブ法を併用したRNA断片精製法の開発2019

    • 著者名/発表者名
      荒川静花, 上崎晃輔, 堀 弘幸
    • 学会等名
      第42回日本分子生物学会年会
  • [学会発表] 高度好熱菌16S rRNAのアンチ・シャイン・ダルガーノ配列領域に存在する2つのシュードウリジンの合成酵素の探索2019

    • 著者名/発表者名
      上崎晃輔, 荒川静花, 桑名祐輔, 白水美香子, 竹本千重, 堀 弘幸
    • 学会等名
      第42回日本分子生物学会年会
  • [備考]

    • URL

      http://www.ach.ehime-u.ac.jp/bchem/

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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