研究課題
期間全体:あらゆる階層・次元に存在する生物多様性の理解は、現代社会および生物学の重要課題である。しかし、その理解のための情報は、静的なものにほとんど依存している。動物行動のような動的情報を分類体系化する方法は確立していない。その方法確立の足掛かりとして、人工ニューラルネットを使った機械学習技術のリザバーコンピューティングを用いた方法、ベイズ統計モデリングを活用した提案した。動物行動は脳だけでなく、身体、そして環境との相互作用の中で発現する。本研究の目的は、しなやかに変形する身体を中心に起きる相互作用を計算と捉え、その計算の内容をリザバーコンピューティングの観点から定量し明らかにすることである。とくに、外骨格身体バネが神経筋肉系と環境と相互作用して発現する、筋肉収縮スピードを超える超高速運動の機構を明らかにすることである。その方策として、機構系を構成して考察する構成論的アプローチをとった。節足動物(シャコ、アギトアリ)の超高速運動を実行する身体機構を中心に、その運動・変形のロジックを探った。シャコで回転と並進の組み合わせがパンチパフォーマンスに影響すること、シャコとアギトアリで複数ラッチ構造が発達していることを明らかにした。さらに、タコ腕を模したシリコンアームと水との相互作用が計算能力の鍵であり、空気中では能力低下が起きることを明らかにした。最終年度:タコ腕計算ではさらにマダコの死体での計算能力を定量し国際学会にて発表した。アリのラッチ構造について明らかにして論文発表した。
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