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2018 年度 実施状況報告書

胚発生期の自然発生変異に注目した高解像度な細胞系譜の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K19340
研究機関大阪大学

研究代表者

内村 有邦  大阪大学, 生命機能研究科, 招へい教員 (20513063)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2021-03-31
キーワード突然変異 / 細胞系譜 / 次世代シーケンサー
研究実績の概要

本研究では、細胞分裂と同時にゲノム全域で自然発生する突然変異を指標とすることで、胚発生期の細胞分裂を区別し、新しい細胞系譜の解析系を構築することを目指している。
平成30年度の研究では、本研究を遂行するために必要な各種の実験の条件検討に取り組んだ。その結果、次世代シーケンサーを用いて、効率よく変異候補を探索するための新しい方法論の構築することができた。また、そこで捉えられた変異について、アンプリコンシーケンスを用いて、変異の存在を確認することができた。ここで得られた次世代シーケンサーのデータと追加で実施した実験の結果をもとに数理的な解析を行うことで、細胞系譜の推定に取り組んだ。様々な数理モデルを用いた系譜推定の結果と、実際の実験結果を比較し、適宜、数理モデルと実験条件の最適化を繰り返すことで、新たな方法論の構築を進めてきた。その結果、従来までの方法論では、実現できない高い信頼性と高い分解能を有する細胞系譜の推定方法を確立することに成功した。
実験の再現性を確認するため、3匹のマウス個体に対して、同様の手法を適用したが、いずれの個体からも、信頼性高く、高分解能な細胞系譜が推定された。
また、ここで推定された細胞系譜の推定結果が正しいことを確認するため、シングルセルレベルの確認実験を行ったが、本方法の結果が正しいことを確認することができた。これらの成果については、必要な追加実験を加えた後で、論文発表を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

解析条件の検討が想定していた以上に順調に進み、予定していた以上に精度の高い解析系を構築することに成功したため。

今後の研究の推進方策

想定していた以上に、良好な結果を得ることができた。平成31年度は、論文発表のために必要な追加実験を実施するとともに、当初の計画より、もう一段高い目標を目指して、より高レベルの解析手法の構築を目指す。

次年度使用額が生じた理由

これまでのプロジェクトで得られている全ゲノムシーケンシングの結果を利用することで、想定以上に解析が順調に進んだため、次年度使用額が発生した。得られた成果は、当初の想定を上回るものであり、予定していたよりも大きな研究成果として論文にまとめていく予定である。今回生じた次年度使用額は、より大きな成果として論文を作成していく上で新たに必要になった実験を遂行していくための費用として使用していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] マウスの生殖系列で発生する挿入欠失変異の発生頻度とその特徴2018

    • 著者名/発表者名
      内村有邦、樋口真弓、水口洋平、佐藤康成、辻隆弘、中本芳子、今中正明、三浦昭子、豊田敦、八木健
    • 学会等名
      日本放射線影響学会第61回大会
  • [学会発表] マウス生殖系列で発生するde novo変異から見る哺乳類ゲノムの進化2018

    • 著者名/発表者名
      内村有邦、樋口真弓、水口洋平、松本拡高、若山清香、若山照彦、佐藤康成、福村龍太郎、辻隆弘、今中正明、中本芳子、三浦昭子、権藤洋一、豊田敦、八木健
    • 学会等名
      第41回日本分子生物学会年会
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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