飛翔昆虫を排除するとほぼ結実しなかった。すなわち、飛翔昆虫が送粉に大きく携わっていると考えられる。野外観察時、ハエやハチなどの飛翔昆虫が多く訪花していたことからも、飛翔昆虫に依存した送粉を行っていると考えられる。自殖も行われていなかった。 種子数は、コントロール個体に比べ、アリ排除個体の方が有意に多かった。アリは送粉に貢献しておらず、むしろ負の効果をもたらす盗蜜者に近い存在であった。茎の高さと種子数の間には交互作用があり、茎が高くなるにつれて、アリ排除の効果は薄れていく。高いとアリが登りにくいので、高くなるほどアリの影響が少なくなっていると考えた。
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