本研究の目的は、タンパク質間相互作用を制御する特殊環状ペプチド医薬の開発である。しかしながら、そのようなタンパク質間相互作用を制御するペプチドを効率的にスクリーニングする手法がないのが現状である。本研究では複合体を形成するIL28RAとIL10R2にそれぞれ結合する特殊環状ペプチド2種類をRaPIDディスプレイ法を用いて取得し、各ペプチドの標的への結合力は結合解離定数が数十nMと非常に強力であることを確認した。さらに2つのペプチド配列を抗体のFc領域の2箇所に一つずつ導入した分子を作成し、その結合活性及び薬理活性の検証段階に入っている。本研究期間終了後も引き続き解析を進める予定である。
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