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2019 年度 実績報告書

癌関連線維芽細胞に特異的に発現する細胞膜マーカータンパク質の探索とその治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K19404
研究機関九州大学

研究代表者

仲矢 道雄  九州大学, 薬学研究院, 准教授 (80464387)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワード線維芽細胞
研究実績の概要

がんは、我が国において死亡者数が第一位であり、有効な治療法の開発が喫緊の課題である。がんの周辺には、がんの浸潤、増殖を助ける、分化した線維芽細胞が存在することが知られている。この線維芽細胞は、がん関連線維芽細胞(Cancer Associated Fibroblast: CAF)と呼ばれ、がんの増殖や浸潤を助け、病態を悪化させる可能性が示されている。そのため、最近のがん治療開発では、がん細胞をとりまくCAFを標的とする治療戦略が積極的に進んでいる。
そのためにはまず、CAFのみを判別することが可能な、目印となる細胞膜表面蛋白質(マーカー受容体)が必要となる。そこで本研究では、CAFのマーカー受容体を同定し、CAFを標的とした新たながん治療開発の基盤を構築することを目的とした。昨年度までに、大腸がんモデルマウスからコラゲナーゼ等を用いて、がん関連線維芽細胞を純度よく単離する系を確立し、分化状態の異なる、がん関連線維芽細胞に発現する遺伝子をDNAマイクロアレイにより比較、解析した。その結果、いくつかのマーカー受容体候補分子群を同定することができた。そこで、in situ hybridization法などを用いて検討を行った。最近、一細胞解析などにより、大腸がんのCAFには、さらにいくつかの亜集団が存在することが明らかとなっている。このデータベースを用いて解析すると着目した分子は、がん関連線維芽細胞の中でもある特定の亜集団に多く存在していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Leukotriene B4 receptor 1 exacerbates inflammation following myocardial infarction.2020

    • 著者名/発表者名
      1. Yuma Horii#, Michio Nakaya*#, Hiroki Ohara#, Hiroaki Nishihara#, Kenji Watari, Akiomi Nagasaka, Takeo Nakaya, Yuki Sugiura, Toshiaki Okuno, Tomoaki Koga, Akira Tanaka, Takehiko Yokomizo and Hitoshi Kurose
    • 雑誌名

      FASEB J

      巻: in press ページ: in press

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Efferocytosis during myocardial infarction.2020

    • 著者名/発表者名
      Chikashi Yoshimura, Akiomi Nagasaka, Hitoshi Kurose, & Michio Nakaya
    • 雑誌名

      J.Biochem.

      巻: in press ページ: in press

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Pancreatic carcinoma metastasis to a lung carcinoma lesion and pulmonary fibrotic regions, overtaking the stromal microenvironment2019

    • 著者名/発表者名
      2. Takeo Nakaya, Masaya Sogabe, Shin-ichi Yamamoto, Kentaro Tsuji, Michio Nakaya, Toshiro Niki, Shunsuke Endo, and Akira Tanaka
    • 雑誌名

      Medicine

      巻: e15888 ページ: e15888

    • DOI

      doi: 10.1097/MD.0000000000015888.

    • 査読あり
  • [学会発表] 筋線維芽細胞に焦点を当てた線維化治療戦略2020

    • 著者名/発表者名
      仲矢道雄, 黒瀬等
    • 学会等名
      日本薬学会第140年会
    • 招待講演
  • [学会発表] 機械的刺激を感知し、組織の線維化を促進する転写共役因子の機能解析とそれを基盤とした新規線維化治療法の開発2019

    • 著者名/発表者名
      仲矢道雄
    • 学会等名
      第1回日本メカノバイオロジー 研究会
  • [学会発表] 心疾患時の死細胞貪食における筋線維芽細胞の役割2019

    • 著者名/発表者名
      仲矢道雄,
    • 学会等名
      第61回日本結合組織学会
  • [学会発表] プロトン感知性GPCR(GPR4)に着目した心筋梗塞時におけるpH低下の生理的影響の解析2019

    • 著者名/発表者名
      荻野瑠星、伊藤峻太、渡健治、長坂明臣、仲矢道雄、黒瀬等
    • 学会等名
      生体機能と創薬シンポジウム2019
  • [学会発表] Smad6を安定化させ、BMPシグナルを抑制するユビキチンリガーゼの同定2019

    • 著者名/発表者名
      廣中貴則、大場悠生、長坂明臣、仲矢道雄、黒瀬等
    • 学会等名
      次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム2019
  • [学会発表] Smad6を安定化し、BMPシグナルを抑制するユビキチンリガーゼの同定2019

    • 著者名/発表者名
      廣中貴則、大場悠生、長坂明臣、仲矢道雄、黒瀬等
    • 学会等名
      第92回日本生化学会大会
  • [備考] 九州大学大学院薬学研究院 薬効安全性学分野

    • URL

      http://chudoku.phar.kyushu-u.ac.jp

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公開日: 2021-01-27  

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