粉末吸入製剤では、吸入デバイスへの充填時に良好な流動性が求められる反面、吸入時には肺到達を実現する0.5~7ミクロン程度の微細な粒子への再分散性という、いわば相反する特性が要求される。しかしながら、ナノ~サブミクロン領域にある微細な粒子は付着・凝集性が極めて高く、その効率的なハンドリングは困難であり、凝集と再分散の新たな手法の確立が強く要求されている。 本研究では、新規な超臨界凍結造粒法を用いた新たな微粒子のハンドリング手法を提案し、その性能評価と超臨界二酸化炭素雰囲気下における粒子の粉砕・分散・凝集のメカニズムを明らかにするととともに、吸入効率に優れた粉末吸入製剤の開発に成功した。
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