研究課題/領域番号 |
18K19431
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
浅野 知一郎 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (70242063)
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研究分担者 |
中津 祐介 広島大学, 医系科学研究科(医), 講師 (20452584)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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キーワード | Pin1 / 脂肪細胞 / 熱産生 / 肥満 / 代謝 |
研究成果の概要 |
我々は、プロリン異性化酵素Pin1が転写共役因子PRDM16に結合し分解を促進することで脂肪細胞において熱産生に関わるUncoupling protein-1 (UCP-1)発現量を抑制する結果を得た。実際、Pin1 KOマウスでは体温低下が軽度で、寒冷刺激によるUCP-1の発現増加量が顕著に高いことも判明した。従って、長時間の寒冷刺激(あるいは体温低下)によって脂肪細胞では、Pin1のタンパク量が増加し、その結果として、エネルギー消費の抑制と脂肪蓄積の維持によって、低温耐性に貢献していることが示された。
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自由記述の分野 |
生化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
体内からの熱産生は、基礎代謝量に影響している。従って、脂肪細胞からの熱産生量の減少が、肥満や脂肪感を含めたメタボリックシンドロームの発症に影響しているが、このプロセスにPin1の発現量増加が関与していることが明らかとなった。実際、Pin1の遺伝子欠損マウスは、基礎代謝が高く、肥満に抵抗性を示す。我々は、従って、Pin1の活性を抑制する薬剤を開発し、肥満やNASHへの治療薬への応用を目指しており、社会的意義も高い。
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