研究課題/領域番号 |
18K19500
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松尾 直毅 九州大学, 理学研究院, 教授 (10508956)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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キーワード | 神経回路 / マウス |
研究実績の概要 |
脳は解剖的・機能的に様々な領域に区分されており、それぞれの脳領域同士がどのようにコミュニケーションして高次脳機能を発揮するのか?を明らかにするこ とは脳神経科学の最重要課題のひとつである。各領域は多くの場合、複数の領域からの投射入力を受けるが、あらゆる状況において全ての入力回路が同等に働く 訳ではない。しかし、この“活動状態選択的”な機能的神経回路を効率的に明らかにすることのできる適切な手法は未だ開発されていない。 そこで本研究では、任意の行動刺激に応じて活動した特定の領域内の一部の活動細胞に投射する神経回路・細胞集団の網羅的探索および光活動操作を行うこと が可能なマウスの遺伝学的システムの開発を行い、手始めに記憶学習・想起回路解明への適用を行うことを目的としている。 今年度は、昨年度に構築した神経活動依存性プロモーター、Cre/loxPおよびFlp/frt組み替えDNAシステム、テトラサイクリン発現誘導システム、逆行性輸送システ ムなどを組み合わせた遺伝学システムの文脈依存的恐怖条件付け学習課題への適用を試みた。そのために、作製したアデノ随伴ウイルスベクターの混合溶液を、C57Bl/6Jマ ウスの背側海馬歯状回に局所注入を行い、各マウスに文脈依存的恐怖条件付け課題を施した。その後、脳切片を作製し、免疫組織化学染色法による発現の解析を蛍光顕微鏡を用いることにより行った。 行動課題に伴う発現脳領域の差異は認められたが、標識細胞数が少ないため、条件の再検討も必要となることが課題として残された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が令和元年7月に、大阪大学から九州大学に異動したたため、一時的に研究を中断せざるを得ない状況になったため。また、再開のために、九州大学において新たに研究機器の整備、動物実験施設の構築、実験計画書の申請と承認などに時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度遂行することができなかった研究を、引き続き速やかに実行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者が令和元年7月に大阪大学より九州大学に異動したことに伴い、研究活動を一時的に停止せざるを得ない状況になった。次年度は、昨年度に行えなかった研究を引き続き実行し、適正に助成金を使用する。
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