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2020 年度 研究成果報告書

血液脳関門透過性の再定義に向けて

研究課題

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研究課題/領域番号 18K19510
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分52:内科学一般およびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

長縄 慎二  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50242863)

研究分担者 田岡 俊昭  名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (30305734)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2021-03-31
キーワード血液脳関門 / ガドリニウム造影剤 / 磁気共鳴画像 / 血液迷路関門
研究成果の概要

我々独自の液体中の極微量ガドリニウム造影剤超高感度検出新規撮像法に、さらに人工知能によるノイズ低減技術を併用して画質を飛躍的に上昇させた新手法を用いて臨床評価を進めた。上矢状洞近傍の皮質静脈周囲嚢胞形成が、glymphatic system下流の皮質静脈周囲軟膜下腔からのガドリニウム造影剤漏出と関連していることを世界で初めて見出した。嚢胞が年齢とともに増大していくこと、嚢胞にも造影効果があること、血液脳脊髄液関門の状況によって嚢胞の造影効果も変化することを示した。これらの結果は、全く新しい知識である。本研究により、血液脳関門の理解に全く新しい知見を加えることができた。

自由記述の分野

放射線医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

人類全体にとって大きな問題である認知症などの神経変性疾患には血液脳関門の透過性亢進が関与していると推定されている。また脳の疾患の治療には薬剤の血液脳関門の通過が必須である。我々は先進磁気共鳴画像技術を用いて、従来考えられていたよりも血液脳関門は盤石ではなく、脳脊髄液を介して比較的自由に脳内に到達することを見出した。またこれが年齢依存性が強いことも示した。さらに頭頂部における静脈周囲の嚢胞形成が、血液脳関門の透過性を修飾することを世界で初めて示した。これらの結果は、血液脳関門に関する研究のブレークスルーをさらに加速させるものと思われる。将来的に神経疾患の治療に結びつく意義が大きな結果と考える。

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公開日: 2022-01-27  

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