研究課題/領域番号 |
18K19514
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松本 理器 神戸大学, 医学研究科, 教授 (00378754)
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研究分担者 |
下竹 昭寛 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (80726000)
山尾 幸広 京都大学, 医学研究科, 助教 (90736810)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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キーワード | 言語 / 皮質脳波 / 皮質皮質間誘発電位 / デコーディング / 神経心理 / 脳律動 / ネットワーク |
研究成果の概要 |
ヒト固有の高次脳機能である言語機能は、てんかんや脳腫瘍の外科手術の際に術後の生活の質の向上には温存が欠かせない。1950年代のペンフィールドらの先駆的研究以来、脳表から高頻度電気刺激を大脳皮質に加えて発語や呼称などの言語課題の遂行障害を確認する方法が言語マッピングに必須の中核検査であった。我々は、1)従来法による課題の障害様式を新手法で解析、2)より低侵襲の刺激検査によるネットワーク解析を導入、3)自然言語処理を応用した脳情報解読(デコーディング技術)を皮質脳波活動に応用、を展開し、ネットワークの観点からより低侵襲の言語マッピングの手法を考案し、論文として公表した(計5報)。
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自由記述の分野 |
神経内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の高頻度電気刺激による言語マッピング法は精確な手法であるが、発作誘発のリスクや、検査に伴う患者の消耗などの問題がある。従来法のデータの新手法による解析から、検査課題数を減らすことで患者負担を減らせる可能性が示された。また皮質間の機能的結合の評価法である皮質皮質間誘発電位を言語関連領野に応用し、高・低頻度の刺激検査の組み合わせから低侵襲なマッピング手法を提案した。さらに刺激検査を用いずに、物品呼称中の皮質脳波に自然言語処理を応用することで言語領域間の結合動態を明らかにした。これらの成果より、言語マッピングにおける患者負担を大きく減らせる可能性があり、社会的意義があると考えられた。
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