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2019 年度 研究成果報告書

がん遺伝子MYCNの神経発生での役割とその変異により起こる新規症候群の病態の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18K19524
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分52:内科学一般およびその関連分野
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

齋藤 伸治  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (00281824)

研究分担者 大石 久史  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30375513)
永田 浩一  愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 分子病態研究部, 部長 (50252143)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワード巨脳症 / 脳形成
研究成果の概要

MYCNは古典的ながん遺伝子であり、特に神経芽腫における役割が知られている。私たちは巨脳症患者にエクソーム解析を実施し、de novoのMYCN変異(NM_005378.5; c.173C>T; p.Thr58Met)をヘテロ接合性に同定した。一連の解析を行い、この変異はMYCNの分解に必要なリン酸化部位のミスセンス変異であり、リン酸化が阻害される結果、MYCNの分解が阻害され、長時間機能が継続する機能亢進型変異であることを証明した。更に、変異を導入したノックインマウスの作成を行なった。本研究によりMYCNは正常な脳形成に必須であり、機能亢進型変異が新規巨脳症の原因となることを解明した。

自由記述の分野

小児科

研究成果の学術的意義や社会的意義

MYCNはがん遺伝子、また、脳発生における役割について知られている。MYCN遺伝子の機能喪失型変異が小頭症を示すことも知られていた。しかし、MYCN遺伝子の機能亢進型変異についての知見はこれまで存在しなかった。私たちは世界に先駆けてMYCN遺伝子のミスセンス変異を巨脳症患者に同定した。この変異の機能解析を細胞レベル、神経幹細胞/前駆細胞レベル、発生期のマウス脳レベルで解析し、機能亢進型変異であることを証明した。更に、変異を導入したノックインマウスの作成に成功した。本研究はMYCN遺伝子の適切な発現調整が正常な脳形成に必須であることを証明し、脳の大きさ制御のメカニズム解明に資する意義がある。

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公開日: 2021-02-19  

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