アトピー性皮膚炎の一部はフィラグリン遺伝子変異により発症するが、変異がフィラグリンの発現低下を引き起こす機序については未解明の点も多い。これは、フィラグリン遺伝子の既報告変異(ナンセンス変異またはフレームシフト変異)がすべてフィラグリン遺伝子の最後のエキソンに存在し、nonsense-mediated mRNA decay(NMD)を回避すると考えられている。本研究により、変異フィラグリンmRNAがNMDにより分解されている可能性が示唆されたが、今後さらに症例数を増やして解析を進める必要がある。
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