遺伝性徐脈家系を臨床にて単離しKir3.1蛋白をコードするKCNJ3遺伝子の新規希少変異を世界に先駆け同定した。Kir3.1蛋白が構成する心臓アセチルコリン作動性内向き整流性カリウムチャネルの遺伝子異常により、徐脈、房室ブロック、徐脈性心房細動を発症することを見出した。KACh チャネロパチー患者で同定されたバリアントの機能解析の結果、KACh チャネル電流の異常活性化が引き起こされることが示唆された。遺伝性希少難病の自然歴および表現型の情報を蓄積すること、そして細胞のみならず生体における機能変化と薬効評価の情報を突合させることで、遺伝要因と表現型の因果関係が明らかとなった。
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