研究課題
平成31年度は、昨年度までの変異型p53を導入した肺癌細胞株に上皮間葉転換(EMT)が起こることや、スタチンによるこれらのphenotypeの変化を様々なp53変異においても同様の事象が起こるか検討した。R175H、R273H以外のHOTSPOT変異4種類について、lentivirus vectorでの作成およびH1650へのtransfectionを行い、安定発現細胞株を作成した。またEMTに対する阻害剤の検討も行った。既報により、肺癌細胞株に対するTGFβ刺激により、EMTが起こることが知られているが、同EMTをTranilastが抑制することを示した。Tranilastは臨床で既にケロイドに対する治療薬として使用している薬剤であるが、TGFβ刺激によりE-cadherinが消失し、vimentin発現が増加し、形態的にも紡錘形となりEMTを起こしていた。その状態でTranilast投与を48時間行ったところ、E-cadherin発現、vimentin抑制され、EMTが改善されたと考えられた。TranilastによりSmad4が抑制されることでEMTが改善していることが確認された。この結果を現在、論文投稿中である。
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