画像認識ソフトウェアでは重なり合った染色体を認識することが困難であるため、まず最適な染色体標本の作製条件を設定した。さらにPNAプローブを認識する赤色および緑色の化学色素を用いて光学顕微鏡においても観察可能なPNA-FISH法を確立した。ギムザ染色による染色体標本用の自動解析ソフトウェアを基盤とし、PNAプローブにより赤色と緑色の色素で可視化されたセントロメア、テロメアからなる染色体の自動解析ソフトウェアを開発した。これらを用いて、肺癌患者において通常CTと低線量CTによるDNA 二本鎖切断と共に染色体異常を測定した。前者では人体に悪影響が見られたが、後者ではそれが見られなかった。
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