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2019 年度 実績報告書

血管疾患特有の力学刺激-免疫連関に着目した抗炎症・修復促進療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K19583
研究機関山口大学

研究代表者

吉村 耕一  山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授(特命) (00322248)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワード循環器外科
研究実績の概要

本研究は、大動脈瘤・解離に代表される組織破壊性血管病変の炎症病態進行機構を解明し、新発想の修復治癒促進療法の開発に挑戦することを目的とする。研究者は、血管病変に特有の過度な力学刺激が、炎症促進型から組織治癒型へのマクロファージの形質転換をJNKシグナル系依存性に阻害し、炎症病態を遷延化するという仮説を構想した。本研究では、ヒト組織、培養系とマウス実験系を用いてこの仮説を実証し、力学刺激と免疫系細胞マクロファージの連関機序を標的とした革新的抗炎症療法の開発に繋げる。そのため、平成30年度に実施した計画Ⅰと計画Ⅱに続いて、令和元年度には以下の計画Ⅲを実施した。
【計画Ⅲ JNK系介入によるマクロファージ変容制御と病変修復治癒促進の実証】Ⅲ-a:培養マクロファージ実験系において、JNK2の発現抑制により実験的にJNK1優位にすると、過剰な力学刺激下でも炎症系と基質分解系分子の発現が抑制された。Ⅲ-b:JNK1またはJNK2遺伝子欠損マウスを用いた瘤・解離モデルマウス実験系において、JNK2の発現抑制により実験的にJNK1優位としたマウスでは、炎症系が抑制されて病変の進行が阻止されると同時に、基質合成系が回復して組織の修復治癒が促進することが示された。Ⅲ-aとⅢ-bの結果から、JNK1優位なマクロファージは炎症抑制型(組織治癒型)の特徴を示し、マウスの瘤・解離モデルにおいては病変の進行防止に働く可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 腹部大動脈瘤から考える運動療法の可能性2019

    • 著者名/発表者名
      吉村耕一
    • 雑誌名

      実験医学

      巻: 37 ページ: 1251-1255

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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