研究課題
目的を達成するためにまず三層構造の展開可能なシートの作製を行った。この方法は昨年度も記載したが、基本的な操作は同じで、まずガラス板上でスピンコーターを用いてシート状に作製した基材を重ね合わせる操作を繰り返した。作製する基材としてPEGDM、TEGDM溶液、試薬代わりとしてFluoresceinを混合した溶液を用いた。昨年度までに検討してきたポリマーを使用したが、硝子体内投与を考慮して若干サイズの変更を行った。すなわち外径13mm、内径9mm、厚さ50um、糊代0.5mm、幅2mmのドーナツ状の薬剤徐放デバイスの作製を繰り返して試みてきた。当初行っていた顕微鏡直視下による作製はかなり出来上がりに差がでることが問題であった。薬剤の溶出を確認する前にこの過程を改善する検討を繰り返したが、最終的に3Dプリンターを利用することでデバイスの作製が可能であることが判明した。現在使用している3Dプリンターはスペックに制限があるが、新しいプリンターで作製ができるようになりつつあり、これで作製時間とサイズの改善が期待できる。昨年度の予定では蛍光色素の溶出確認を行う予定であったが、デバイスの作製に時間がかかり検討を開始したばかりのために、薬剤溶出の検討を今後引き続き順次行う。薬剤徐放孔の大きさはCADで微調整する。その後90%以上が水分の硝子体内に、注射針あるいは代用物で注入し、眼内最周辺部直径に合わせた円形シートの展開を行う。これはin vitroでの展開でまず確認するが、ウサギ以上の動物モデルの硝子体内で実際の展開を確認する。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 6件) 産業財産権 (1件)
Micromachines
巻: 11 ページ: 79~79
10.3390/mi11010079
International Journal of Pharmaceutics
巻: 567 ページ: 118458~118458
10.1016/j.ijpharm.2019.118458
Biomed Microdevices
巻: 21 ページ: 60
10.1007/s10544-019-0411-z