i) マウス個体レベルでのDNAメチル化誘導領域の解析:Rp58とDnmt3aの筋分化におけるDNA結合部位を、時間軸にそって明らかにするため、DNMT3AおよびRp58の5’にHAタグをCRISPR/Cas9を用いてノックインしたマウス個体を作成し、十分な個体数を得た。これらマウスを用いて、筋組織の発生段階に特異的なRp58とDnmt3a それぞれのターゲットとなる遺伝子を同定、さらにトランスクリプトーム情報と合わせて解析することで、Rp58およびDnmt3aによる遺伝子発現制御機構を検討した。さらに、Rp58およびDnmt3aに会合するタンパク複合体を解析した。 ii)マウスES細胞を用いたHox遺伝子座におけるRp58結合領域のDNAメチル化への影響:マウスES細胞からの筋分化の系において、Rp58のリクルートとde novo DNAメチル化のタイミングを時系列で解析した。その結果、Hox遺伝子座の中でHoxc領域およびHoxa領域の中にRp58およびDNMT3aによって特異的にメチル制御が行われている候補を見出すことが出来た。
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